
ピアノの練習曲として、クラシックを弾きたいという方は多いです。
誰でも知っているような憧れのクラシック曲を弾けるようになったら、誰かに聞かせてあげたくなります。
練習とはいえ、知らない曲を弾けるようになっても何も面白くありませんからね。
今回は初心者の方でも弾ける、クラシックの有名曲を簡単アレンジした楽譜を紹介します。
非常に有名な曲ばかりですので、もし知らない方がいればこの機会に覚えましょう。
特にYouTube等にオーケストラのものが数多くありますので、調べてみてください。
今回も例によって難易度順に5つ紹介していきます。
楽譜の画像をクリックすると掲載しているサイトに飛びますので、画質が荒れて見にくい方はリンク先を参照してください。
もちろんすべて無料です。
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①アイネ・クライネ・ナハトムジーク
モーツァルト作曲の「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」です。
頻繁にTV CMなどで使われているため、聞いたことがない人というのはほとんどいないのではないでしょうか。日本人はモーツァルトの曲が好きな方が多いようです。明るい曲が多く、聞いていて気分が高まったりリラックスできるため気持ちはすごくわかります。
ちなみにアイネ・クライネ・ナハトムジークは「小夜曲(小さな夜の曲)」という意味のドイツ語です。「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」は本来ト長調の曲ですが、こちらはハ長調にアレンジしています。
左手も簡単に仕上げられており、まず最初に練習するクラシックとしては申し分ない難易度と知名度だと思います。
曲の終盤にはリピート記号が使われていますので、間違えないように注意しましょう。小節の上に記載しているアルファベットはコードを意味しますが、気にしなくて大丈夫です。
②ピアノ・ソナタ第14番「月光」
ベートーベン作曲の「月光」です。
曲が作られた年代としてはクラシックの古典派になりますが、次に来るロマン派の音楽に近い曲になっています。そのため曲名は「幻想曲風ソナタ」という名前になっています。
テンポも遅く、シンプルな音楽のため簡単な楽譜です。もともとの楽譜は嬰ハ短調ですが、こちらはホ長調にアレンジされています。全体を通して暗い曲ですので、個人的にはあまり好きな曲ではありません・・・。ですが、クラシックの中でも有名で練習にちょうどよい曲ですので紹介させていただきました。
後半は左手をよく動かす必要があり、初心者の方はこの規則正しいテンポを崩さないようにメトロノームを使って練習することをおすすめします。
ダンパーペダルを踏んだほうが曲の味が出てきますが、最初は踏まないで音のリズムを確かめながら練習してみましょう。
③威風堂々
3曲目は卒業式の定番になっている(今もかな?)エルガー作曲の「威風堂々」です。
正式な英語名は「Pomp and Circumstance 」で直訳すると「栄華と立派さ」です。
第5番までありますが、日本で広く知られているのは第1番です。
右手は優しい入門用の楽譜ですが、問題は左手です。ほとんどすべてが2音を同時に奏でる必要があり、遅くはないテンポで動きます。月光のような単調な動き方でもないため、特に左手にはいい練習用の曲になっていると思います。
また、メゾフォルテ(mf)やメゾピアノ(mp)などの演奏記号にも注意して演奏しましょう。
④カノン
パッヘルベル作曲のカノンです。
正式名称は「3つのヴァイオリンと通奏低音のためのカノンとジーグ ニ長調」の第一曲です。
クラシック音楽の入門用として、市販の楽譜ではよく紹介されていますね。
クラシックの中でも古いバロック派の音楽です。バロックとはそもそも「いびつな真珠」という意味であり、メロディー以外がぐちゃぐちゃとしていることが多いことからこう呼ばれていたらしいです。曲自体はそのバロック音楽らしい複雑な装飾が奏でられています。そのためここだけの話、初心者用かつ無料、ある程度メロディーを捉えている楽譜を探すのに苦労しました。(^_^;)
しっかりとメロディーを捉えている楽譜になると、どうしてもアップテンポになるフレーズで難易度が上がってしまいます。このアレンジされた楽譜は難易度を適度に落としてアレンジされているため、初心者向けに仕上がっていると感じています。
左手も4分音符がおおいですが、休符も多いです。最初のうちは、休み休み指や鍵盤をしっかりと確認しながら演奏しましょう。原曲が長い(区切るタイミングが難しい)ため仕方がないですが、今回紹介するクラシックの楽譜の中で最も楽譜が長いです。最後まで練習するのに一苦労するかと思います。
しかし、この曲を演奏できるようになったら、人に一度演奏してみたくなることは間違いありません。
⑤G線上のアリア
バッハ作曲の「G線上のアリア」です。
名前だけ聴くとものすごく中二心がくすぶられる曲名です。(笑)
ただし、【戦場】ではなく【線上】です。「G線上」とは、「バイオリンの4本の弦の名前「E・A・D・G」のうち、「G」の弦の上」という意味です。「アリア」とは、クラシック音楽用語で、オペラのクライマックスなどのように、感情を込めて歌い上げる曲(独唱曲)のことを言います。
雑学ですが、バッハ作曲のこの音楽は正しい名前・曲は別にあり、今日親しまれている名前・メロディーは編曲されたものです。編曲した方がG線だけで演奏できるようにしたため、こう名付けられたようです。
前置きが長くなりましたが、楽譜の説明をします。
まずはじめに、右手・左手どちらも「ヘ音記号」です。「右手はト音記号」というイメージで入ってしまうとぐちゃぐちゃの曲になりますので注意してください。また、こちらの楽譜は嬰ヘ短調で作られており「ド・ファ・ソ」は常に「ド♯・ファ♯・ソ♯」になります。さらには、臨時記号も多く初見で演奏するにはかなり時間がかかるかもしれません。また、左手にも8分音符が記載されているためある程度の速さが求められます。
総じて、初心者向けの中では難易度は高めになります。
ここから始めて苦戦される方は、ここまで紹介した曲に戻って練習してみてください。
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出典
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