「ピアノの練習を重ねて、やっとの思いで、たった今曲の最初から最後まで間違えずに演奏することができた」
というときに、次の曲に進むべきでしょうか。
この場合、正しくは「✕」です。
例えば、学校の入学試験の過去問を1度でも解けるようになったら、その学校に入れると言い切れますか?
もちろんノーですよね。
別の問題が出たときや、解き方は同じだけど問題文の書き方が違うだけで失敗する可能性があります。
ピアノも同じです。
次の練習日に最初から最後まで5回演奏してみて5回とも完璧に演奏できるぐらいになるまで満足してはいけません。
上達するためには、1度完璧に演奏できたとしても、指が完全に覚えるまで何度も練習を重ねることが重要です。
そうしないと、次の新しい曲を演奏したときに、また同じような手の動き方や鍵盤のタッチで間違えてしまうのです。
ピアノで上達するとはスキルを習得することです。
もっと難しい曲を弾けるようになるためにも、何度も練習してください。
脳にとって、1度に大量の情報やスキルを詰め込んで練習していくことは不効率です。
1曲1曲、できれば1フレーズずつ、きちんと復習しながらスキルを習得することが脳にとっても効率のいいやり方なのです。
一度でも間違えずに演奏ができた場合、確かにモチベーション的にも次の曲を演奏してみたくなります。
その気持ちはとても大事なことですが、次の曲をより効率よく練習するためにも復習することを心がけてください。
これをやるのとやらないのでは、1年後2年後に弾ける曲の数は大きな差が出ているはずです。
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