2015年の発売以来、電子ピアノとして絶大な人気を誇っているKORGの「B1」。
amazonや楽天、価格.comなど様々な電子ピアノのランキングでも、上位に位置しています。
この商品は質のいい手軽な電子ピアノとしてだけではなく、その近代的なデザインも高く評価されています。
しかし、あまり詳しくない方からしてみたら
「KORGってどこのメーカー?」
「ほかの電子ピアノと何が違うの?」
って感じかもしれません。
今回は「KORG」と、この「B1」について詳しく解説していきます。
そもそも「KORG」って?
そもそも「KORG」というメーカーをご存知ですか?
KORGはシンセサイザーやアンプなど、電子楽器やその関連機器を数多く作り出している日本のメーカーです。
(有名な楽器メーカーのヤマハの資本も入っています。)
特にシンセサイザーは世界的にも有名で、歌姫のビヨンセのレコーディングであったり、音楽家の坂本龍一さんの作曲時など、多くの有名なアーティストに使用され、その価値が認められています。
電子ピアノでもシンセサイザーで培われた技術を使われており、音質は超高級メーカーのそれと比較しても申し分ない商品ばかりです。
また、KORGの電子ピアノは中身だけでなく、「見た目」にもこだわって設計されています。
どの商品も無駄がないスタイリッシュなデザインに仕上げられており、お部屋に1台あるだけでお部屋全体の雰囲気がガラッと変わるような素晴らしい仕上がりです。
ちなみに「KORG」の読み方は「コルグ」です。
KORG B1のスペック
- 鍵盤数:88
- サイズ:幅134☓奥行34☓高さ12(cm)
- 重さ:12kg
- 端子:イヤホンジャック(LINE OUT兼用)、ペダル端子
- 音源:ステレオPCM
- 黒と白の2カラー
- 120音の同時発音(再生)
- ダンパーペダル付属
- 譜面台付属
- ナチュラルウェイテッド(NH)ハンマーの鍵盤【詳細は後述】
- タッチ調整機能付【詳細は後述】
- 8種類の音色を収録(内ピアノは3種類)
- 音量、拍子、テンポ調整付のメトロノーム付属(テンポ♩=40〜240)
- 9W×2のスピーカー
- ピッチ調整:±12.5Hz
- 8曲のデモソング付属
- メーカー保証:1年
以上がB1の大体のスペックです。
上から順番に、気になる点を深掘りしていきます。
B1のサイズや重さ
気になるB1のデザインは他の電子ピアノと比べてどうなのか比べてみましょう。
まず大前提としてB1は、スタンドが付属されていません。
同じく、スタンドを付属しない他の人気電子ピアノと比べてみます。
電子ピアノ | 幅 | 奥行 | 高さ | 重さ | 鍵盤数 |
---|---|---|---|---|---|
KORG B1 | 131.2 | 33.6 | 11.7 | 11.8 | 88 |
YAMAHA P-125 | 132.6 | 29.5 | 15.4 | 11.5 | 88 |
Casio Privia PX-160 | 132.2 | 29.3 | 14.1 | 11.1 | 88 |
KORG D1 | 132.7 | 26.3 | 12.8 | 16.0 | 88 |
YAMAHA P-45 | 132.6 | 29.5 | 15.4 | 11.5 | 88 |
サイズの中で、あえて違いを挙げるのであれば「奥行」です。
他のモデルはどれも奥行を30cm未満に抑えているのに対して、B1は33.6cmと約4cm長くなっています。
もしお部屋の中でピッタリとハマるピアノの定位置があるのであれば注意が必要です。
が、おそらくほとんどの人にとって影響はありません。
重さについても約12kgと、他のポータブルピアノとほとんど同じ重さになっており、特別な点はありません。
12kgは手軽にも出るような軽さとは言えませんが、すこし踏ん張れば十分1人でも持ち運びできる重さです。
なにより、通常のアップライトピアノやグランドピアノは重さが200~400kgあるわけですから、それに比べればものすごく軽量です。
B1の音質
気になるB1の音質はどうなのでしょうか。
ここでいくら文章で説明しても納得はできないでしょうから、実際に演奏している動画を御覧ください。
場所やスピーカーによっても音の聞こえ方が違うのも事実です。
今度はKORG B1とYAMAHA P-45を比べた動画もありましたので、こちらで比べてみてください。
※動画に出てくる「PIANO1」がKORG B1です。
KORG B1(PIANO1)の方が、やや音が反響して厚みがあるように聞こえますね。
言えることは、どちらも音質は申し分ないということです。
正直あとは個人の好みの問題です。
ピアノの練習やちょっとした演奏ではよほどの音マニア出ない限り、普通にピアノを演奏しているように聞こえるでしょう。
B1にない機能
機能については、やや物足りないと感じるかたもいるかも知れません。
B1は非常にシンプルな「エントリーモデル」のため、それほど機能は多くありません。
備え付けれている機能はスペック欄に書いたとおりで、これ以上はありません。
では逆に他のモデルにあってB1にない機能はどのようなものがあるのでしょうか。いくつか挙げてみましょう。
- Bluetooth機能 : ヘッドホンなどは基本的に有線のものしか使えません。また、スマホやタブレットとの接続もできません。
- ピアノレッスン機能 : 中身は各社様々ですが、B1にはついていません。
- 内蔵録音機能 : ピアノの演奏を電子ピアノに保存することはできません。
- MIDI IN/OUT : パソコンなどに繋げるものです。わからない方は無視して問題ありません。
- USB接続 : 音の録音や再生がUSBメモリなどで出来るものもありますが、B1はできません。
- ディスプレイ : 様々な機能をわかりやすく表示するディスプレイはありません。
- デュエットモード : ピアノの鍵盤を左右に分けて、2人で演奏するモードはありません。
ざっと以上のような機能がありません。
逆に言えば、これらの機能がなくても問題ない方はB1で十分ピアノを楽しむことができますね。
個人的にはこのぐらいシンプルな方が使いやすく、買いやすいかと思います。
私が使っている15年以上前の電子ピアノ(ヤマハ グラビノーバ)にも当然このような機能はありませんが、それでも十分ピアノの練習や演奏ができます。
タッチと鍵盤について
やはり電子ピアノで重要視する項目の一つが「タッチ」ですよね。
このB1はどのようなタッチ感でしょうか。
B1にはKORGのナチュラルウェイテッド(NH)ハンマーアクションが使われています。(以後NH鍵盤)
これは実際のピアノ(アップライトピアノやグランドピアノ)にタッチ感を近づけるべくして作られた技術です。
NH鍵盤は「低い音ほどタッチが重く、高い音ほどタッチが軽い」ように作られているものです。
ここだけ見ると「へぇーすごいじゃん」って感じますが、実際触ってみるとどうなのでしょうか。
楽器屋さんで試し弾きした私の個人的な感想としては、
「全体としてはアップライトピアノよりも少し軽い」です。
ただ、よほど普通のピアノに厳密に近いタッチにこだわらなければ、このぐらいでも十分だと思います。
また鍵盤そのものは、木製ではなくプラスチックでできていますので、指がカツンとあたったときの感触に高級感はありません。が、その分安価なのが魅力です。
KORG B1には「タッチ調整機能」というのものついています。
これは、物理的に鍵盤を押す重さを変えるものではありません。
同じ強さで鍵盤を押しても、音が大きくなるか小さくなるかを変えるものです。
私が実際に弾いてみて思ったことは「正直、この機能は絶対使わない」でした。
単に私の力加減がデフォルト設定でちょうどよかったのかもしれませんが、たぶん音が大きかったら音量を調整するなーと感じました。
総評
KORG B1はこれまで述べたとおり、エントリーモデルとして作られたポータブルタイプの電子ピアノです。
デザインとしてもKORGらしくスタイリッシュに仕上げられているため、お部屋においてもおしゃれにまとまります。
(無駄な)機能を徹底的に削ぎ落としているため、電子ピアノとしてはかなり安価に販売されています。
それでいて必要なところにはこだわって作られており、初心者がピアノを練習したり演奏したりするにはピッタリのモデルと言えるでしょう。
ちなみにAmazon等で購入した場合、通常のメーカー保証は1年です。
もちろんオプションで5年まで保証を伸ばすこともできます。
全国の主要都市を中心に店舗を構える石橋楽器さんのWEBショップでは、5年保証が標準装備してあります。
5年保証のオプションをAmazonで追加して購入するよりも、石橋楽器さんで購入したほうが安いことがありますので、一度チェックしてみてください。
KORG_B1 : ISHIBASHI MUSICオンラインショップで見る
まりん says
こんにちは。
B1 のペダル接続端子の接続部分が揺らぐのですが、仕様なんでしょうか。
tinu says
コメントいただきありがとうございます。
今手元にありませんので正確には分かりませんが、記憶では端子のアソビはグラつくほどはなかったと記憶しております。
念の為メーカーか販売店へご連絡したほうがよろしいかと思われます。