子供にピアノを習わせてみたけど、しばらくするとやる気がなくなって、自宅のピアノに触らなくなってしまう。
これはピアノに限らず「習い事あるある」ですね。
ピアノ講師（先生）によっては、ピアノの技術ばかりでなく、そのモチベーションを上手にコントロールしてくれる方もいらっしゃいますが、みんながそうとも限りません。
それに子供と講師の相性もあります。
では、子供が再びやる気を出すために、ピアノの先生をコロコロ変えればいいのでしょうか？
それは必ずしも正解とは限りません。
理由は技術的な面です。
先生が生徒に教えたいスキルが中途半端に終わってしまい、新しい先生のもとでこれまでの練習をまたやり直さなくてはいけなくなる可能性があるからです。
では子供のピアノに対するやる気を上げるために親がしてやれることはなんでしょうか。
実際に私が幼少期に体験したことをもとに、そのヒントを紹介します。
そもそもなぜやる気がなくなるのか
主にやる気をなくす理由は2つあります。
①理想と現実のギャップ
1つ目は理想と現実のギャップです。
なにかに興味があってとりあえず始めてみたけど、理想と現実のギャップを感じてモチベーションが下がるときってありますよね。
子供も一緒です。
「この曲を上手く演奏できるようになりたい」と思っていても、なかなか指が動かずにストレスが溜まっていきます。
すると体は無意識のうちに、ストレスを貯めないように防衛本能として、ピアノから離れてしまうのです。
これが理想と現実のギャップが原因でやる気が下がる理由なのです。
②将来像が見えない
2つ目は自分が目指している将来像が見えなくなることです。
ピアノの練習では、同じことを何度も何度も練習することがよくあります。
すると、目の前のことを見るばかり、最終的にどういうピアニストになりたいかが見えなくなってきてしまいます。
何を目指しているのかが分からなくなると、たとえ次のステップに進んだとしても、じわじわとやる気が減ってきてしまうのです。
やる気を取り戻すヒント
では先ほどの2つの原因はどうやって取り除けば良いのでしょうか。
それぞれの原因ごとにヒントを出していきます。
①過去の演奏を見せる→同じ演奏をする
まず最初に自分がどれだけ成長したのかを再確認させましょう。
ピアノを習っていると、特に最初の頃は見違えるように成長していくものです。
自分の努力でどんな演奏ができるようになったのかを見せてあげましょう。
例えばピアノの発表会の映像です。
最初は片手だけの演奏だったり、あどけない両手の演奏だったはずです。
映像を見た後で、同じ曲を演奏してもらいましょう。
必ず過去の自分よりも上手に演奏できています。
特に苦労したピアノの発表会であれば、楽譜がなくても10年は演奏できます。
あんなに苦労した曲も、今では簡単に演奏もできるようになったと理解できれば自然と自信が付きやる気が出ていきます。
もし過去の映像がない場合は、Youtubeなどで初心者の演奏動画を見せてもいいでしょう。
できれば、子供が演奏したことがある曲で子供より年上の方の演奏にしてください。
自分よりも年上の人が自分より上手に演奏できないことを知ると、思っていたほど自分のピアノが悪くないと思います。
理想と現実のギャップに苦しんでいる場合は、自信をつけさせる方法を探してみましょう。
②本物の演奏を見せる
これは、特に私に効果があったやり方でした。
生のピアノリサイタルやコンサートに子供と一緒に行ってみましょう。
ただ、演奏を見て、聴かせるだけで「こんなにすごい世界があるんだ」、「こういう演奏してみたい」「こういう仕事をしたい」と興味が湧いてきます。
また自然とピアノに触れてみたい、演奏してみたいと思うようになってきます。
場所や時間、金銭的な問題でそんな生の演奏を聞けない場合は、こちらもYouTubeで問題ありません。
むしろYoutubeのほうが、クラシック以外の演奏が充実しているため、子供が好きなアニメの曲など、より興味をひくかもしれません。
ただし、しっかりとピアニストの指や動きが見えるものにしてください。
ただ音楽が流れているだけのものは、現実味が出にくく、効果がありません。
自分が今やっていることの延長線上にどういう姿があるのか、しっかりと見せてやる方法を探してみましょう。
最後に
多くの場合、一度やる気をなくしてしまったら、今までと同じことをやり続けても再びやる気が出てくることはありません。
定期的に頭をリセットさせることは、ピアノの上達にとても効果的です。
どの方法が自分の子供に一番良いかは、やってみないとわかりません。
しかし、頭をリセットさせるコツは共通して「過去」・「今」・「未来」の姿をすべてを感じさせることだと思います。
紹介
最初に少しだけ触れましたが、ピアノの先生による相性というのはどうしてもあります。
場合によっては教室を変えてみても良いかもしれませんね。
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